Xデザイン学校の公開講座「エフェクチュエーションとクリエイティブの交差点」に参加しました。このイベントは非常に刺激的で、多くの学びがありました。参加して改めて感じたエフェクチュエーションの課題と応用インプロとの共通点について皆さんにシェアしたいと思います。
神戸大学大学院の吉田先生との再会
このイベントには、昨年末に大阪で開催されたイベントでもオシエルズと共に一緒に登壇させていただいた神戸大学大学院の吉田先生が登場されるということで、参加を即決しました。当日は、多くのアカデミアの方々や元富士フィルムの方々など、多彩な参加者が集まり、非常に濃厚なトークとディスカッションが繰り広げられました。
神戸大学大学院の吉田先生の著書
エフェクチュエーション 優れた起業家が実践する「5つの原則」
「経験者は腹落ちしやすい(しか腹落ちしない!?)」
今回のイベントで改めて強く感じたのは、「経験者は腹落ちしやすい」という点です。エフェクチュエーションと当協会が研修で応用しているインプロ(即興コメディ・演劇の教育手法)は、どちらも非常に体験的な学びを重視しています。どちらも未経験者が書籍を読んで「わかる」と感覚的には理解できますが、実際に「できる」かどうかは別問題です。
理解と実践の違い:「わかる」と「できる」
この「わかる」と「できる」の違いを説明するのによく例えられるのが自転車です。自転車の乗り方を詳細に説明した本を読んで「わかった」としても、実際に自転車に乗れるようになるには多くの体験が必要です。同じ理屈で、ビジネスやクリエイティブな分野でも、「わかる」だけでは不十分で、「できる」ためには実践が欠かせません。
アメリカのアカデミアにおける応用インプロの実例
アメリカでは、科学者や医師が応用インプロのワークショップを通じてサイエンスコミュニケーションを学ぶことができる大学の研究センターがあります。スタンフォードやMITなどの名門ビジネススクールの多くも応用インプロを取り入れています。重厚長大なアカデミックなバックグラウンドがあるにも関わらず、コミュニケーションやコラボレーションが苦手だったり、実践的な課題に直面したりするケースは多いのです。
最後に:自転車に乗ってみよう
「ごちゃごちゃ言ってないで、自転車に乗ってみましょうよ!」
転ぶのが怖い? ヘルメットをかぶって、肘当てと膝当てをつければ大丈夫!
失敗することを前提としたインプロは、まさに「できる」ようになるための安全設計の練習なのです。
今回のイベントで改めて感じたのは、「わかる」と「できる」のハザマを、体験を通した学びで埋めることができるのでは、ということでした。
さあ、あなたも「できる」に挑戦してみませんか?
【まとめ】
- エフェクチュエーションとインプロの共通点は体験的な学びであること
- 「わかる」と「できる」には大きな差があり、机上の理解だけでは不十分
- エフェクチュエーションの学びをインプロの応用を通して可能