最近、即興(インプロ)コメディワークショップにご興味いただく企業、特に経営者様が増えているとひしひし感じております、日本即興コメディ協会の加古です。
テレビ番組に欠かせない「ひな壇」
さて、テレビのバラエティ番組によくある「ひな壇」というのをご存知でしょうか。複数のゲストが出演するトーク番組で雛壇のように座ることからこの名称がついています。このひな壇に座ることの多い芸人さんを「ひな壇芸人」といいます。
このひな壇芸人さんのみなさんを「まわす」そんな力を持った司会者と言えば、明石家さんまさんが筆頭ではないでしょうか。
伊集院光さんが絶賛する明石家さんまさんの「まわす力」
ひな壇芸人の一人といっても良い伊集院光さんは、ラジオ番組で明石家さんまさんの「まわす力」について、このように語っています。
『伊集院光、明石家さんまのMCとしての凄まじい能力を改めて解説「周りに芸人がいない場面でも上手く立ち回れる凄さ」』 、世界は数字でできている、2014.10.28
「踊るさんま御殿」でひな壇に役者さんのみで、ひな壇芸人さんがひとりもいない状況でも「まわして」しまう、そんな力がさんまさんにはあります。もちろん、事前調査や台本に近いものはあるかもしれませんが、やり取りはほぼ即興の中、その場を「まわす」ことは、伊集院光さんも大絶賛するほどすごいことなのです。
ビジネスパーソンも学びたい「まわす力」= 「コーピング力」
この「まわす力」ですが、お笑い芸人でなくともビジネスパーソンにとっても重要な力です。人前で話す、会議を仕切る、複数のお客様を相手にプレゼンする、など日々の仕事の中でも「まわす力」は持っていたい能力のひとつです。
それではこの「まわす力」ですが、どのように鍛えれば良いのでしょうか。日本即興コメディ協会では、この「まわす力」のことを「コーピング力」と定義しています。
コーピングとは、「問題に対処する、切り抜ける」という意味の cope に由来するメンタルヘルス用語で、ストレスやプレッシャーのかかる状況でそのストレスをコントローるすること、またその手法のことをいいます。
日本即興コメディ協会では、多くの人を前にしても動じない力、その場をまわす力として位置づけています。テレビ番組や大勢の人を前にした司会の緊張は想像以上です。緊張し過ぎないというのももちろんですが、自分を客観視できていないと、自分を見失い、その場を上手く「まわす」ことはできないと考えています。
ワークショップ情報:「まわす力」を【 ユーモア・スキル養成講座 】で学ぶ
まわす力を磨く「自分実況」
一つの訓練方法として「自分実況」というのがあります。
これは自分の他愛もない動作、例えば「ペットボトルの蓋を開けて水を飲む」、とか「目の前にある椅子に座る」といった動作を出来るだけ長く、もったいぶりながら実況するという訓練です。
「自分実況」は、人前で自分を客観視し、即興で話せるかを訓練するもので、なかなか難しいというか慣れないものです。
さんまさんのように「まわす」ことはできなくとも、いつでも「自分実況」で自らを客観視する訓練ができます。ぜひお試しいただければと思います。
ユーモア・スキル養成講座
今回ご紹介したような「まわす力」を含む、ユーモアのスキルをもっと学びたいという方は、「ユーモア・スキル養成講座」にぜひご参加ください。「表現力」、「創造的思考力」、「コーピング力」、「論理構成力」の4つのユーモアの要素を1日で学べる講座になっています。将来的には「ひな壇」をワークショップに取り入れる予定です。今から楽しみです。