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Yes, And (イエス・アンド)、デザイン思考に必須のマインドセットの作り方とは

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ようやく Forbes Japan がインプロを記事にしてくれました!それもデザイン思考と Yes, And についてです。

日本になくて、シリコンバレーにある「Yes And」のマインド』Forbes Japan

以前に僭越ながら日本のデザイン思考関係者に向け「デザイン思考関係者の皆さま、即興コメディをぜひご活用ください!デザイン思考におけるインプロの効能」という記事を書かせていただきました。それから苦節10ヶ月、ようやく賛同者(勝手に賛同者にしてしまって申し訳ございません)が現れ、ほっとしております。

デザイン思考には心の準備が必要

Fobes Japan のこの記事は琴章憲さんが書いてくれました。本当に、本当にありがとうございます。

さて、本記事では、

…デザイン思考だけを持ち帰っても日本企業ではその有効性は十分に発揮できないことが多い。実は、デザイン思考を効果的に行うための心の準備が参加者全員に必要だからだ。

出典:『日本になくて、シリコンバレーにある「Yes And」のマインド』Forbes Japan

とされ、参加者全員のデザイン思考のための準備、すなわちマインドセットの重要性を語られています。

デザイン思考のための心の準備方法「Yes, And (イエス・アンド)」

その準備の方法として、「Yes, And」が紹介されています。Yes, And は、インプロと日本で略されて呼ばれている即興演劇や即興コメディの基本精神で、「相手のアイデアを否定せず一旦まるっと受け入れて、アイデアで返す手法」です。

記事にある通り、ブレーン・ストーミングをはじめとするアイデア出しにおいて、より前向きで建設的な関係性を作るとともに、アイデアを広げたり、深めたりするのにとても有効な方法です。

 ワークショップ「イノベーティブ・マインドセット ~アイデアを広げ、深めるための Yes, And 体験ワークショップ~」を開催します!

シリコンバレーに吹く Yes, And の風

なぜ、シリコンバレーには、このような Yes, And を大切にする文化があるのでしょうか。

一つの理由にスタンフォード大学を中心とした、デザイン思考とインプロの関係がありそうです。前述の「デザイン思考関係者の皆さま、即興コメディをぜひご活用ください!デザイン思考におけるインプロの効能」に、その関係性の説明がありますので、引用します。

インプロを最も教育に取り入れている大学の一つ、スタンフォード大学にデザイン思考のための学科横断型のプログラム d.School があり、その関係性を調査したからです。

少し、デザイン思考とは離れますが、スタンフォード大学には、NHK で放送され話題を呼んだ、『スタンフォード白熱教室』に登場した、エグゼクティブ・ディレクター、ティナ・シーリグが教える起業家育成コースの集中講座があり、徹底したブレーンストーミングを実施します。その集中講座では、「否定・肯定」や「Yes, And」など多くのインプロのエクササイズを実施しています。

スタンフォード大学では、専属のインプロの先生がおり、起業家を目指す生徒は、1学期をかけてみっちりとインプロのコースを受講するそうです。

そのスタンフォード大学の d.School がまとめた「デザイン思考家が知っておくべき39のメソッド」のひとつのメソッドにも「インプロ」があります。

このように「IDEO → スタンフォード大学…」のデザイン思考の成り立ちにインプロ、そしてその基本精神である Yes, And が深く関わっていたことはとても偶然かつ自然な流れであることがわかります。

デザイン思考を企業やビジネススクールを中心に採用する流れは欧米では活発で、スタンフォード大学の d.school は SAP の創業者の1人であるHasso Plattner 氏の個人寄付によって設立されていたり、Salesforce、IBM、Uver などが、デザイナーの大量雇用を発表したり、デザイン思考の採用は拡大しています。

また、インプロは、スタンフォード大学だけではなく、ハーバード大学、イエール大学、ペンシルバニア大学、マサチューセッツ工科大学スローン校、リチャード・アイビー・ビジネススクール、ハーバードビジネススクールでも授業の一環として採用されています。

Yes, And を企業文化にまでしている Pixar 社

この Yes, And を企業文化まで落とし込んでいるのが、最新作「リメンバー・ミー」で話題のピクサー社になります。彼らは「Plussing(Plus + ing)」という造語でこの精神を呼んで、企業カルチャーとしてとても大切にしています。

これは、彼らの真髄である創造性を育み保つために、特に上司が部下に接する際の決まりごととして重要なツールとなっています。

ピクサー社の Plussing の例

例えば、あるアニメーションの現場で、ディレクターに対しアニメーターが一つのアイデアについて助言を求めたとします。このアイデアがとてもつまらないものであっても、ピクサー社のディレクターは、判定を下す「but (しかし)」を返すことはできません。「しかし」ではなく、アイデアや思考をプラスする「Yes、And (いいね、そして)」で返さなければなりません。

また、Pixar 社は、お抱えの即興演劇のファシリテーター(インプロヴァイザー)がおり、Pixar ユニバーシティと呼ばれる、研修機関で社員教育にインプロのトレーニングを実施しています。

Yes, And エクササイズの実施方法

それでは、具体的に Yes, And の実施方法を教えてもらいましょう。(監修:日本即興コメディ協会 インプロ・ファシリテーター 横内浩樹)

エクササイズ: Yes, And 会議

【実施人数】 2人

【ゲームの流れ】

  1. 2人組になり最初に提案する人とその提案を受ける人を決める
  2. 提案する人は「これが終わったら◯◯◯に行かない?」と提案する
  3. 提案を受けた人は提案に対して「イイね!!それなら◯◯◯しよう♪」とアイデアを付け加える
  4. 最初に提案した人もそのアイデアを瞬時に受け入れ「イイね!!△△△しよう♪」と交互にアイデアを受け入れ、付け加えることを2分程度繰り返して実施する
  5. 最後に日常や会議、部下や上司とのコミュニケーションは、Yes, And との比較を二人組みで振り返り、その後、全員でシェアする

という感じで、行います。上記の方法を会議前にいきなりやることも可能ですが、しっかりアイスブレイクを実施し、場の心理的安全性を十分確保した上で行うのが理想です。

心理的安全性については、記事にもありましたが→ グーグル記事 → 大事ですよね。

また、Yes, And のあとにアイデアを広げたり、深めたりするゲームを実施するるのも効果的です。

Yes, And を体験できるワークショップを開催します!

当協会では、アイデアを共創するためのマインドセットを作るための Yes, And 手法を使ったワークショップ「イノベーティブ・マインドセット ~アイデアを広げ、深めるための Yes, And 体験ワークショップ~」を開催します。ぜひ、ご参加ください。

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